キプリスから新作長財布がリリースされました。クラウドファンディング「machi-ya」に参加し、400万円を超える大きな支援を受けた注目モデルです。
今回の新作は、今を生きるユーザーのニーズに応えた「大容量×小さい×使いやすい」アイテムなのだそう。さっそくレビューしていきたいと思います。
※商品提供は受けていません。自腹購入です。
L字ファスナー長財布・1ssi(一糸)レビュー
■ 大容量構造
この長財布の最大の魅力は大容量収納です。
L字ファスナーを開けてすぐ感じるのは、仕切りがしっかりと設けられているということ。札入れ、コインスペースは大きく作られ、カードスロットはパーツ数の多さに驚きます。公式スペックでは札30枚、コイン30枚、カード20枚を収納できるそうですが、もっと入るように見えます。
隣り合わせたパーツ同士が繋がれており、可動域が広いのも特徴的です。遠慮なくガバっと口を開くと120度ほどになりました。
■ サイズ感
未使用時のスペックは横17.7cm×縦11cm×マチ2.4cm。このモデルの特徴は「大容量×小さい×使いやすい」とされていますが、数ある長財布と比較してもそれなりの大きさで、決して小さいとは言えません。横幅は短いものの縦幅とマチの厚みはしっかりあるので、手に持ったときはボリューム感があります。
大容量収納で仕切りやパーツの多い財布の割には、コンパクトにまとまっていると考えたほうが良いでしょう。
■ カードスロット
キプリスの代名詞である蛇腹式ハニーセル構造のカードスロットです。1箇所に1枚横入れして計8枚分のスペースが用意されています。
ハニーセル構造は、カードスロットが両サイドから引っ張られて大きく口が開きます。その姿は蜂の巣のように見え、カードの奥の方まで見渡せます。指もしっかり入るため、カードが重なる構造でも取り出しにくいということはありません。
カードスロットはコンパクトハニーセルだけではありません。
コンパクトハニーセルの反対側に、カードをまとめて収納できるアイランドポケットが2箇所備え付けられています。
この部分には1スペースに6枚ずつ計12枚のカードが収納でき、日常的には使わないけれどたまに出番があるカードをまとめて入れられます。
普段使用しないカードは家に保管していて、いざ使うぞというタイミングにカードを持っていなかった…そんなプチストレスから解放されるでしょう。
ただし、マチは5mmもない程度で可動域が少なく、カードを出し入れするとファスナーに当たって取り出しにくいため、あくまでも予備のスペースと考えてください。
■ 札スペース
札スペースは片マチ式。蛇腹が3山作られているおかげで大きく開き、種別を確認しやすくなっています。視認性に優れ、使い勝手の良い仕様です。
札は上からだけでなく横からスライドして出し入れもできます。ただし、右利き用で作られているため左利きの方には不向きです。
このモデルは横幅サイズが短いゆえ、シワのある札や折れ曲がりの強い札を入れると収まりが悪くなります。収納時は札の端をマチに当てるようにして入れ込むと良いでしょう。
■ コインスペース
コインスペースは財布中央に配置されています。
両マチ式で大きく開き、コインがしっかり見渡せます。ただし、指をぐっと入れないと奥底のコインに届かないほど高さがあるため、財布全体を横に倒しながら操作することになりそうです。
開口部はファスナーやボタン等は付いておらずむき出しの状態です。
コインとハニーセル構造のカードスロットが入れ違いになるように作られており、財布を閉めたときにコインケースの開口部をホールドしてくれるそう。とはいえ不安が残り、実際に何度も財布を振っては開けるを繰り返してみましたが一度もコインが飛び出すことはありませんでした。
また、この仕様によって財布全体の厚みをおさえる効果もあり、大変考えられた設計になっています。
このスペースはフラットに作られているため、コインケース以外の使い方もできます。コインを別で管理する場合は、サブの札スペースや小さめのスマホを収納するスペースとして利用しても良いでしょう。
■ 素材感
キプリスが扱う革の中でも特に人気の高いシラサギレザー。
兵庫県姫路市で鞣された日本を代表する革です。過去に他のモデルのレビューで何度かご紹介していますが、クオリティや触り心地、見た目の良さなど総合的に優れている革だと言えます。
シラサギレザーの良さは数え切れぬほどありますが、しみじみと感じるのはアリニン染めでコーティングされた透明感の秀逸さ。革の表情を引き立て、柔和な光沢に何度も目を奪われます。普遍的な毎日に彩りを与えてくれる存在になるでしょう。
カラーバリエーションは3色ありますが、シラサギレザーらしい表情が見えるブラウンやネイビーがおすすめです。
レギュラーモデルには内側にヌメ革を採用していますが、このモデルは開口部に近い部分にはシラサギレザー、それ以外には強度のあるナイロン系素材を使用しています。内側はシックで統一感があり、かつ重量も抑えられているように思います。
■ フリーポケット
コンパクトハニーセルと財布背面の間に位置するフリースペースには領収書やメモ等を収納できます。
コンパクトハニーセルの蛇腹でパーツが引っ張られ中身がちらちらと見えるので、収納したことを忘れていたいうこともありません。
■ ファスナー・つまみ
ファスナーはYKK5号の光沢シルバーです。するすると軽い操作性でファスナーエンドまでしっかりと閉まり切ります。ただ若干軽すぎるかなという印象で、バッグやポケットに収納した際衣類や物とこすれてファスナーが動いてしまうかもしれません。
つまみはシラサギレザーで4cm弱ほどの長さがあり、適度な柔軟性で持ちごたえがあります。
■ コバ
コバはヘリ返しで作られ薄くすっきりとした見た目です。裁断部は接着されているので、マチなどの可動部分に干渉する部分が今後浮いてくる可能性もあります。ただ、コバはどんな種類でも必ず経年劣化するため、この部分のみで購入を躊躇する必要はありません。
■ 縫製
革色と同じ糸できれいに縫われています。
コーナー部分のアールも丁寧に仕上げられ、こういった細かな部分に職人技が表れます。
【価格】32,780円(税込)
総評
収納力の高さと使い勝手の良さを追求しながら、各パーツの配置をうまく組み合わせて厚みが出ないように工夫されている企画力の高さに大変感心しました。上質なシラサギレザーをふんだんに使用し丁寧に作られていることにも満足度が高まります。そのうえ3万円台という価格は大きな魅力です。
「大容量×小さい×使いやすい」と謳うL字ファスナーコンパクトハニーセル長財布ですが、実際には、「大容量×その割には小さめ×使いやすい財布」と考えると良いかもしれません。
長財布の中では横幅が小さいため、ズボンのポケットからはみ出しにくいのは大きなメリットです。必要なものを全部持ち歩きたいという手ぶら派の現金メインユーザーに最適でしょう。カバンに入れて持ち歩く場合、サイズ感のメリットはおまけ程度に考えたほうがよさそうです。
【価格】32,780円(税込)
キプリスの人気財布トップ3
キプリスの売れ筋1位~3位は全てシラサギレザーを使った財布となりました。
1 ラウンドファスナーハニーセル長財布
この財布の特徴
当ページでレビューした財布です。外装に国産のシラサギレザー(牛革)を使用して日本で縫製された純国産の長財布です。特徴は内部のハニーセル構造。これによりカードをたくさん収納でき、しかも出し入れがスムーズです。
価格 | 33,000円(税込み) |
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評価 | |
備考 | 内部は牛革 (蝋引き加工)・日本製 |
2 ファスナー付通しマチ長財布
この財布の特徴
こちらは折り畳みの長財布です。長財布が欲しいけどファスナーの開閉が面倒な方に人気があります。
価格 | 24,200円(税込み) |
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評価 | |
備考 | 内部は牛革 (蝋引き加工)・日本製 |
3 L字ファスナーコンパクトハニーセル長財布|1ssi
この財布の特徴
ブランドはキプリスです。大人気のシラサギレザーのシリーズにL字ファスナー長財布が新登場。横幅は1万円札がちょうど入るぐらいのコンパクトさですが、ファスナーを開くと紙幣・小銭・カードが多数入る大容量の財布です。登場間もなくキプリスの人気上位に君臨しています。
ブランド | キプリス |
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価格 | 32,780円(税込み) |
評価 | |
備考 | 国産シラサギレザー・日本製 |