コードバンを徹底解説!馬革でおすすめのブランドと財布も厳選
このページではコードバンでおすすめのブランドと財布をご紹介しつつ、コードバンとはどういう革なのかの解説もしたいと思います。
コードバンで特におすすめの3ブランド
■ ココマイスター
ココマイスターは、「英国紳士が愛した極上長財布」のコンセプトのもとに作られました。ヨーロッパの高級皮革の素材と日本の職人の技術力から作られる「大人の雰囲気」を演出できるアイテムを多く作ります。1つ1つ職人の匠の技を駆使して仕上げることから、質の高さは常に評価され続けています。
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ココマイスターは新喜皮革という会社が製造した日本産のコードバンの財布が多くあり、光沢が美しいマイスターコードバンシリーズとブライドルレザーのようにロウ漬けされて徐々に輝きを増していくコードバンクラシックシリーズを楽しむことができます。シェルコードバンもありますが価格は高めです。
設立年 | 2009年 |
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主な価格帯 | 30,000円〜50,000円 |
製造地 | 日本 |
■ crafsto(クラフスト)
クラフストの製品は定番の人気レザーであるブライドルレザーとコードバンで構成されていて、デザイン的にも洗練されています。フラグメントケース、L字ファスナー、マネークリップなど流行のミニ財布も取り入れており、財布ではコードバンだけでも様々なニーズに対応しています。
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クラフストではコードバンにおいてはアメリカ産のシェルコードバンのみを使用しています。シェルコードバンの財布は高額で10万円以上することが多いですが、クラフストでは内装にイタリアンレザーを使うことで価格を抑え、他社と比較して数万円ほど安い価格でシェルコードバンの長財布を購入できます。ラウンドファスナー長財布で75,240円なので非常にお得です。
設立年 | 2020年 |
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主な価格帯 | 20,000円〜40,000円 |
製造地 | 日本 |
■ ウォームスクラフツマニュファクチャー
兵庫県に新喜皮革という日本唯一で、世界でも2社しかないコードバンのタンナー(革の製造業者)があります。その関連会社が起こした馬革専門のブランドがウォームスクラフツマニュファクチャーです。新喜皮革が製造したコードバンやホースハイドなど使用した革製品を多数手がけています。
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会社名が『株式会社コードバン』ですから、それだけでコードバンにかける熱い思いや決意のようなものが伝わってきます。西は阪急メンズ大阪、E-MA、東は有楽町にある阪急メンズ東京の地下1階や伊勢丹メンズ館などで取り扱いがあります。どれも非常に高価ですが、品質は間違いなく国内最高峰です。
設立年 | 2014年 |
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主な価格帯 | 50,000〜74,800円 |
製造地 | 日本 |
コードバンでおすすめの長財布5点
■ ココマイスター
まずはココマイスターから2つご紹介します。
コードバンの染色は難しいのですが、ココマイスターのコードバンシリーズにはブラック以外にもボルドーワイン・グリーンプラネット・ブループラネットといった珍しいカラーがあるのが特徴です。
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ただし、少量生産のため売切であることが多いです。
水染めのコードバンを使用して光沢と透明感のある財布に仕上げたマイスターコードバンシリーズの財布です。キラキラと光を映すその姿からはこれ以上ない高級感が漂っています。大人のラウンド長財布です。
価格 | 70,000円 |
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評価 | ![]() |
備考 | 国産水染めコードバン使用・縫製地は日本 |
同じくマイスターコードバンシリーズの折り畳み長財布です。ブライドルレザーだとラウンドファスナータイプがダントツの人気ですが、コードバンだと折り畳みタイプの方が需要があるようです。
価格 | 67,000円 |
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評価 | ![]() |
備考 | 国産水染めコードバン使用・縫製地は日本 |
■ GANZO
次はGANZOの長財布です。
GANZOのコードバンシリーズはココマイスターよりも少しお手頃価格です。その代わりカラーラインナップは地味です。
同じような長財布がココマイスターにもあります(マイスターコードバン・スカイスクレーパー)。そちらは70,000円なので6,000円ぐらい安いです。違いは内装のレザーです。ココマイスターはオイルレザーを使って渋めに作っているのに対して、GANZOは肌色のヌメ革を使い、クリーンな仕上がりになっています。
価格 | 63,800円 |
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評価 | ![]() |
備考 | 国産コードバン使用・縫製地は日本 |
こちらも同じような長財布がココマイスターにあります(マイスターコードバン・ハイフライヤー)。そちらは67,000円なのでGANZOの方が15,000円ぐらい安いです。違うのは内装がオイルレザーかヌメ革かという点だけ(ガンゾがヌメ)。その割に結構価格差がありますね。
価格 | 51,700円 |
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評価 | ![]() |
備考 | 国産コードバン使用・縫製地は日本 |
■ ウォームスクラフツマニュファクチャー
次はウォームスクラフツマニュファクチャーです。
このナチュラルレザーはコードバンの中でも更に生産量が少ない貴重なレザーです。ウォームスクラフツマニュファクチャーは新喜皮革と結び付きが強いため、こういった貴重なレザーでも取り扱うことができます。私は阪急メンズ東京で一目惚れして即買いしてしまいました。他のブランドでは滅多にお目にかかることのない逸品です。
価格 | 74,800円 |
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評価 | ![]() |
備考 | 国産コードバン使用・製地は日本 |
コードバンの二つ折り財布1点
次にコードバンを使用した二つ折り財布を1点ご紹介します。
水染めコードバンを使用した二つ折り財布です。ブライドルレザーよりも更に強い輝きを放ち、高級感が溢れます。大人の男にふさわしい二つ折り財布です。
価格 | 48,000円 |
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評価 | ![]() |
備考 | 外側は欧州産水染めコードバン・内部はオイルレザーを使用・縫製地は日本 |
コードバンの解説
■ コードバンとはどんな革?
馬のお尻の一部分から採れる革のことです。
「キングオブレザー」「革のダイヤモンド」
と呼ばれることもあります。
臀部に厚さ1mmの特殊な繊維層が存在します。その緻密な繊維層を裏側から削りだし、なんと約10ヶ月もの手間暇をかけて革に仕上げていきます。
コードバンという名前はスペインの「コルドバ」地方からきていると言われています。ヨーロッパで食肉用としてごく少数生産されている馬から採取することができます。
馬革には他に「ホースハイド」がありますが、そちらは馬の胴体部分を使用した革です。
■ コードバンの特徴
ブライドルレザー同様非常に堅牢で、一般的な牛革の2〜3倍の強度があると言われています。馬のお尻の部分はムチで強く打たれるため固くなります。
また、表面加工されているためシミや汚れ、傷などにも強く、牛革と比べると軽いです。
素材がとても丈夫なため、ランドセルに使われることも多いです。
コードバンが採取できる馬の生産量は少なく、1頭から採取できる量も非常に限られています。そのため牛革と異なり非常に希少性の高い革です。革のダイヤモンドといわれる由縁がそこにあります。
やはりコードバンの魅力で外せないのが、そのツヤ。一般的な水染めコードバンはこのように表面がツヤツヤしており、ブライドルレザーの比ではありません。
そのような特徴・魅力があり、たくさんの人達に愛されているコードバンですが、一つデメリットがあります。
それは、近年価格が高騰してきていることです。農耕馬の数は限られるため、どこかで需要が拡大すると一気に入手困難となり、価格が跳ね上がります。
2012年頃に30,000円で購入できた財布が、今は43,000円ほどで売られていたりします。そんな貴重なコードバンだからこそ、大事に使いたいものです。
■ コードバンを製造する会社(タンナー)
コードバンのタンナーは世界に2社しかありません。
【 新喜皮革 】
そのうちの一つがなんと日本にあります。兵庫県姫路市にある有限会社新喜皮革です。一般に新喜皮革(しんきひかく)と呼ばれています。
1951年創業で、1973年にコードバンの試験製造を開始してから40年以上も経過している老舗です。
日本でコードバンの財布として売られている物は、どれも新喜皮革のコードバンが使われています。
ちなみに上の写真はGANZOのコードバンの財布ですが、光沢が非常に美しいので新喜皮革のコードバンとすぐに分かります。
新喜皮革のコードバンの財布は安い物で3万円台、高い物だと7万円ぐらいです。
【 ホーウィン 】
もう一つのタンナーがアメリカにあるホーウィンという会社です。
歴史は新喜皮革よりも更に古く、1905年創業で100年以上の歴史があります。
ホーウィンの製造するコードバンは「シェルコードバン」として商標登録され、ブランド化されています。
新喜皮革のコードバンと違ってオイルがふんだんに塗り込まれており、テカテカしてる感じが上の写真からも分かると思います。
シェルコードバンの財布は非常に高く、ココマイスターやGANZOでは10万円ぐらいで売られています。
■ コードバンとシェルコードバンの違い
シェルコードバンもコードバンの一種です。他社との差別化を図るために「シェルコードバン」という商標を登録し、今ではその名前が世界中に浸透しました。
日本のコードバンは時に綺麗過ぎることがあり、ビニールレザーのような仕上がりになることもしばしばです。
一方でシェルコードバンは良い意味でムラ(個体差)があり、革としての味わい深い仕上がりになります。
上の写真も下の写真もどちらもシェルコードバンの財布ですが、光沢の具合がかなり違いますよね。
また、シェルコードバンは密度が高いので革切れや革の削れが起こりにくいという特徴もあります。日本のコードバンより更に丈夫な素材となっています。
■ コードバンの手入れ方法
コードバンも使い続けるうちに細かい擦り傷が付き、新品当初のツヤが無くなってしまいます。そんな時はこちらのクリームがおすすめです。
このクリームはコードバンの繊維の風合いを守るため、含まれるワックスの割合を高め、水分を少なめにしているとのこと。
私も実際に使ってみましたがツヤが出て輝きが復活したのでとても嬉しかったです。エイジングもプラスされて味のある革になりました。
※ イタリアンレザーやブライドルレザーに使うクリームをコードバンに使うと革が痛む可能性があるので、コードバン専用のクリームを使うようにしてください。
シェルコードバンの長財布2点
これまで日本製のコードバン(新喜皮革)を使った財布をご紹介しましたが、最後にシェルコードバンを使った財布を2点ご紹介して終わりにします。
コードバンの最高級品であるアメリカ産シェルコードバンを使用したラウンド長財布です。ブランドは東京にあるクラフスト。ココマイスターやガンゾのシェルコードバンの長財布は全面にシェルコードバンを使うことで10万円ぐらいしますが、この財布は内部にイタリアンレザーを使用することで7万円台まで価格を抑えています。非常にお得だと思います。
価格 | 75,240円 |
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備考 | アメリカ産シェルコードバンを使用・内部は欧州産イタリアンレザー・縫製地は日本 |
内装を比較してみましょう。
こちらはココマイスターのシェルコードバン長財布の内装です。内装もシェルコードバンです。
そしてこちらがクラフストのシェルコードバン長財布の内装です。内装はイタリアンレザーです。
違いは一目瞭然ですね。
好みが分かれるところですが、個人的にはクラフストの仕様でも十分に満足できると感じました。
こちらは上と同じくシェルコードバンを使った折り畳み財布で、こちらも内部はイタリアンレザーなのでこの価格です。シェルコードバンのことをご存知の方であれば、非常にお得に感じるはずです。シェルコードバンは密度が濃いため、革切れや革削れといった問題が起こりにくく、非常に丈夫です。
価格 | 71,500円 |
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備考 | アメリカ産シェルコードバンを使用・内部は欧州産イタリアンレザー・縫製地は日本 |