品質に対してリーズナブルな革ブランドとしても人気のビジネスレザーファクトリー。
ここではビジネスレザーファクトリーについて解説しつつ、人気の長財布のレビューもしてみたいと思います。
ビジネスレザーファクトリーの特徴と魅力
ビジネスレザーファクトリーは2014年に日本でスタートしたソーシャルビジネス会社のブランドです。
深刻な貧困問題を抱えるバングラデシュで雇用を創出するため、自社で立ち上げた工場で牛本革製品を生産。働く世代を応援するようなバッグから財布まで、メンズ・レディースの革製品を販売しています。
■ 革素材へのこだわり
本革とは思えないリーズナブルな価格設定だからこそ、革の質が気になる人もいるかもしれません。
しかし、ビジネスレザーファクトリーは、本革もこだわりぬいてセレクト。イタリアのタンナーと直接やりとりし、高品質なオリジナルレザーを開発しています。
2023年7月以降は、革の表面に凹凸のあるエンボスレザーを全商品に採用。型押し加工されているため、傷や汚れが目立ちにくいという利点があります。
さらに、撥水加工をほどこしているのもブランドならではの魅力。吸水率が低く、撥水性の試験も通しているので、雨や汚れにも心強く、デイリー使用にぴったりの扱いやすいレザーと言えます。
■ デザイン、クオリティへのこだわり
ビジネスレザーファクトリーでは、使う人を選ばず、職場で広く活躍するようなミニマルデザインを展開ジェンダーレスに使えるようなアイテムが多く揃い、落ち着いた定番色だけでなく、赤や黄色といった鮮やかなカラーレザーの選択肢も魅力です。
長くビジネスシーンで愛用してもらうため、クオリティにもこだわりが光ります。バングラデシュの自社工場では、日本人による技術指導を行うことで、品質の高さを保持。
さらに、財布はもちろん、キーケースやブックカバーなどの革小物、靴、鞄などもバリエーション豊富に揃います。いずれも手に届きやすい価格帯に設定されているため、プレゼントにも選びやすいでしょう。
■ 革財布の価格帯
ビジネスレザーファクトリーの長財布は約1万~2万円の価格帯で販売されています。コインケースやマネークリップも含めたミニ財布は、約4千円~約1万円。
コストパフォーマンスを高くしているのは、バングラデシュに自社工場を置いているから。扱いやすい革や丁寧な縫製を考えると、リーズナブルな価格設定であることは間違いありません。本革財布に初めて挑戦する人にもおすすめです。
■ 販売店舗
東京・大阪だけでなく、全国に直営店を構えるビジネスレザーファクトリー。九州にも店舗数が多いほか、空港にショップを構えるなど、旅先などでも実際に商品を手に取れる機会がありますよ。
オンラインでは、公式サイトに加えてAmazon、楽天市場でも展開しています。
実店舗 | 19店:札幌店、函館蔦屋書店、ルミネ大宮店、横浜店、品川店、八重洲店(ヤエチカ店)、名古屋店、神戸三宮店、大阪梅田店、大阪なんば店、大阪エキスポシティ店、広島空港店、長崎店、那覇空港店、福岡天神店、熊本店、イオンモール宮崎店、イオンモール福岡店、アミュプラザおおいた店 |
---|---|
オンラインストア | 公式ストア、楽天市場店 |
長財布(ラウンドファスナー)レビュー
「長財布(ラウンドファスナー)」をレビューします。
メイド・イン・バングラデシュ製品のクオリティや使い勝手を見ていきましょう。
■ サイズ感
サイズは縦10.5cm、横19cm、厚み2.2cm。ベーシックな長財布の大きさですが、近年流行しているスリム財布やミニ財布に慣れている方にはやや大きく感じられるかもしれません。
■ 素材感
材料となるレザーは先に触れたとおり、バングラディシュ国内で消費された牛の皮が使用されています。詳細は公開されておらずどんな種類かは分かりませんが、大きめのシボ感が特徴的です。
表面はところどころ波うっていたりシワが寄っていたりしていますが、有効な資源を無駄にせず利用されていることに感銘を受けますし、商品が生み出された背景を理解しているのであればさほど気にならないでしょう。個体差はありますが血筋やトラが出ているものもあり、革のダイナミックな表情が楽しめます。
公式サイトに投稿されたレビューでは、革の質感について、ヨーロッパ圏のブランドに引けを取らないとの投稿がありました。本来ならば捨てられる運命だった牛皮がこうして評価されていることに感心します。
ただし、革に鼻を近づけると化学臭がきつく感じます。ある程度使用していけば臭いが薄れて気にならなくなると思いますが、気になる方は陰干しすると良いでしょう。
裏地は、規則的な縦方向の筋模様があるナイロンかポリエステルと思われる生地が使われています。柔らかくもハリがあり、革のしなやかさと調和して扱いやすくなっています。
■ カードスロット
このモデルの最大の強みはカードスロットの多さです。
財布はシステム手帳のようにパタンと180℃開ききり、左側に見開きで横入れ6箇所、縦入れ7箇所、右の札入れの奥に横入れ6箇所、計19箇所ものスペースがあります。
特に左側の見開き仕様は視認性が良いため、使いたいカードを的確に見つけて取り出せます。カード保有枚数の多い方は大変重宝するでしょう。
カードスロットのサイズは横入れが9.2cm、縦入れが6.3cm。どちらも左右に十分なスペースがあり、革も柔らかいことも相まって出し入れしやすくなっています。
しかし、横入れのカードスロットからカードを取り出す際にファスナーが当たりやすいため、少し浮かせながら取り出すのがコツです。
■ 札入れ
札入れは、財布見開き正面の左右に配置。左側は縦入れカードスロットの反対側、右側はコインケースの手前にあります。
ポケットが浅めに作られており、収納した状態で種別がそのまま確認できて大変便利です。マチはなく容量に限りはありますが、決済がカードがメインもしくはカードと現金半々程度ならば不都合ないでしょう。
■ コインケース
コインケースは右側の札スペースの奥に配置されています。片マチが設けられ、指をかけると大きく開き見晴らしが良いです。
奥行きがしっかりあるため、容量は申し分ありません。
■ フリーポケット
フリーポケットは財布両側の最背面の2箇所、そしてコインケースの横に1箇所あります。
最背面の2箇所は財布の横幅いっぱいに作られているため、札入れとしての使用も可能です。このフリーポケットを利用すれば1万円、5千円、千円とそれぞれ分けて整理でき、今どれだけ現金を持っているか把握しやすいでしょう。
コインケースの横にあるフリーポケットは最背面のフリーポケットより横幅は短いものの、小さめのスマホがすっぽり入るほどの容量がありフレキシブルに使えます。
■ ファスナー
ファスナーはYKK製。クオリティを追求するためバングラディシュの工場に持ち込んで加工しているそうです。外側のメインファスナーは5号、コインケースには3号を採用し、滑り心地はスムーズで申し分ありません。
ツマミは、メインファスナーには革製、コインケースにはメッキパーツが使われています。残念ながら、革製パーツはしなりすぎてクセがつきやすく、メッキパーツは細すぎてどちらも持ちごたえが不安定に感じました。革パーツが補強されていれば…メッキパーツがもう少し幅太であれば…改善されるとより良いと思います。
■ 縫製
とてもきれいに縫製されています。縫い穴と糸のバランスも良いです。
総評
発展途上国の製造と聞くと品質に不安を感じる方がいるかもしれません。実際に名の知れた人気ブランドでも、これはちょっと…と思うような商品が出回っているのが現状です。パーツの裁断面が曲がっていたり、縫製が悪かったり、糸が飛び出ているなど出来の甘い商品は多々あります。
しかし今回レビューしたビジネスレザーファクトリーの財布は、イマイチだと思う部分はまるでなく、とても丁寧に作られていました。
良いものづくりのために教育がしっかりと行われ、バングラディシュの工場で働く現地の人々が職人として、責任をもって取り組んでいることが分かります。あらゆる困難やハンディキャップを抱えていても、良いものを仕上げられる環境が整っており、楽しく仕事に向き合っているのだなと感じられます。
また、このクオリティで1万円台とは格安です。もう少し値上げしてもユーザーは納得してくれるのではないでしょうか。バングラディシュで働く人々に還元していただきたいと思います。
設立年 | 2014年 |
---|---|
主な価格帯 | 10,000円~17,000円 |
年齢層 | 幅広い年齢層 |
製造地 | バングラデシュ |
品質 | 高品質 |