【評価】アブラサスの解説と薄い財布レビュー

ここでは『薄い財布』『小さい財布』など機能性の高いコンパクトな財布を多く展開するブラサスをレビューしてみたいと思います。

実店舗で見られる機会が少ないのでその点は評価が低くなりましたが、それ以外は良い感じです。

目次

abrAsusとは

abrAsus(アブラサス)は、バリューイノベーション株式会社が展開する革小物やバッグ等のブランドです。アブラサスとは、ラテン語の「削ぎ落す」と日本語の「油さす」を兼ねており、日常の潤滑油となるようなものを作りたいという思いから生まれました。

無駄を削ぎ落とし徹底的に薄さを追求した「薄い財布」や、圧倒的な小ささの「小さい財布」、特別な仕切りを配置しものの定位置を作った「みつかるリュック」など、機能性の高いアイテムを数多くリリースしています。

あるひとつの純粋なニーズに特化した製品づくりは簡単なようでいて実は難しいもの。

アブラサスは「こうあるべき」「こういうもの」そんな固定概念を取り払い、ゼロベースでアイデアを膨らませていきます。ひとつの製品を完成させるまでに、20?30点もの試作品を作っているということにも並々ならぬこだわりと努力が感じ取れます。

必要以上のものは求めない、最低限のスペックで十分、そんなミニマリスト達に恰好の製品を取り揃えているアブラサス。大注目のブランドです。

薄い財布 abrAsus レビュー

「ポケットの中で究極に快適なメンズ革財布が欲しい」という思いで生まれた「薄い財布」をレビューします。グッドデザイン賞を受賞し、多くのメディアにも取り上げられた高評価財布の実力はいかがなものでしょうか。

■ 仕様・サイズ

「薄い財布」は二つ折り。縦9.8cm、横9.5cmとサイズ感は普通ですが、厚みが7mmととても薄いです。この薄さを実現しているカギは革の仕様にあります。

財布の厚みが増す理由は革が重なるため。アブラサスは革のパーツを極力減らすほか、札のおさえとカードスロットの切れ込みが重なるように作られています。

パーツがパズルのようにぴったりと合わさることで一枚分の革の厚みに収まり、かつズレにくくなるのだそう。

また、コインケースとカードスロットが重ならないように配置されています。これらの工夫によりカードやお金を最大限収納しても厚さ1.3cm程度。薄さを徹底的に追求しています。

折り畳んだ革の端はコインケースの革に滑らせて引っかけて留める仕様です。スナップボタンを採用するとそれだけ厚みが増しますが、それさえも省いています。

■ 札スペース

札スペースは最背面にあり、むき出しの状態で収納します。手前のカードスロットパーツをおさえにして入れ込み、左下にある三角の革パーツでホールドさせるようになっています。

また、左上部にも三角パーツが備えられているので札が上に飛び出ることもありません。

取り出す時は右上から手を入れずらしながら取り出すと良いでしょう。

■ カードスロット

カードスロットは財布を開いてすぐ手前の真ん中部分。ややふくらみを持たせた一箇所のみで、まとめて重ね入れするようになっています。

おろしたての革の状態でカードを入れてみたところ、ややきつめですが5枚入りました。カード保有枚数が多い方にはやや物足りないかもしれませんが、スマホ決済の機会が多い方には充分ではないでしょうか。

重ね入れのカードスロットのデメリットは奥に入れたカードの取り出しにくさ。それを解消してくれるのが右下の革パーツがくり抜かれている部分です。この部分に指をかけ、カードを押し上げながら目的のカードを取り出すことができます。

■ コインケース

コインケースは一番端のスナップボタンを開けた場所にあります。製造上の余りかと思うほどの小さなスペースですが、コインを最大15枚も入れられるそう。

その内訳は、500円玉1枚、100円玉4枚、50円玉1枚、10円玉4枚、5円玉1枚、1円玉4枚の計999円分。細かい会計でもちょうど支払えるだけの容量を備えているのには驚きです。

会計ごとに増えがちなコインはスペースが大きいほど良いものかと思っていましたが、底の低い小さなスペースで必要な分が入り、視認性が良くしっかりと使い切れるのは理にかなっていると思います。

■ 隠しポケット

札スペースの左上部にある三角革パーツをめくると隠しポケットが現れます。この部分にカギを入れたり、切符類を入れたり、クリップなどの小物や予備のお金を入れておくなんてことができます。

無駄を省きながらもこういった遊びのスペースがあるのは、ユーザーごとに使い方を考えられて楽しいのではないでしょうか。

■ 素材感

アブラサスオリジナルで作られた型押しの牛革を日本国内で加工・仕上げられています。革押しは硬いのが特徴ですが、薄くて軽く適度にしなりがあるため扱いやすく感じます。

ただ、届いてすぐ財布を開けた際革同士がくっついており、安価な革にありがちなペリペリ

とした音が鳴りました。革そのもののクオリティか表面のコーティングが問題かは不明ですが、今後の経年変化が気になるところです。

■ その他の仕様

縫製は耐久性の高い糸を使用しまっすぐきれいに縫われており、また縫い穴と糸のバランスも良いです。また、コバは塗り仕上げですが妙な厚塗り感はまったくなく、すっきりと美しく処理されています。

【価格】18,200円(税込み)

「薄い財布」の名の通り薄さに特化し大変工夫された財布です。各パーツの裁断方法や配置が考え抜かれていることで使い勝手も向上し、相乗効果をもたらしているのにも感心します。

なおこの薄い財布、豊富なカラーバリエーションとレザーの種類を選べるほか、数少ない左利き用の製品も用意されています。スリム財布を検討されているのなら、ぜひ候補に入れていただきたい一品です。

設立年
主な価格帯1万円台
年齢層20代〜50代
製造地日本
品質高品質

【価格】18,200円(税込み)

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