イギリスで馬具にも使用された歴史を持ち、表面に浮き出た白い粉が深い艶へと変化を見せる高級皮革ブライドルシリーズ。このインペリアルパースは、そのブライドル革を使用した2つ折りタイプの財布で、コンパクトでありながら、充分な収容力を持っています。
他のブライドルシリーズや、長財布と比較しながら、その使い勝手に迫ります。
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ブライドルインペリアルパースのレビュー
■ 美しく堅牢なブライドルレザー
当サイトでも度々ご紹介している「ブライドルレザー」。新品の状態では、下の写真のように「ブルーム」と呼ばれる白いロウ状の粉が表面に浮き出ています。ブライドルレザーは、生産地である英国で馬具として使用されてきた系譜を持ち、製造過程でロウを染み込ませることで、しなやかさを保ちながら、厳しい使用にも耐える堅牢な革が完成します。
こちらはこのパースの長財布バージョンに当たる、ブライドルインペリアルウォレットと並べてみたところです。表面積が大きい長財布になっても、ブライドル革は張りが失われず、しっかりした厚みと共に剛性感が漂います。
ココマイスター社の各種「ブライドル」レザーウォレットを集めてみました。写真左から、ジョージブライドルロイヤルウォレット、ジョージブライドルバイアリーウォレット、ブライドルインペリアルパース(本レビュー)、ブライドルインペリアルウォレット、ブライドルグランドウォレット。
同じブライドルレザーでも、表面のブルームが時間と共に光沢へと変化し、それぞれ違った表情を見せています。
購入当初にブルームが気になる場合、公式サイトではやわらかい布でそっと刷り込んでやるようにメンテナンスすれば良い旨の案内もありますが、いずれ消えますので、自然な変化を楽しむのがベストだと思います。但し、プレゼントにされる場合は、相手の方が粉にびっくりする可能性がありますので、それがこの財布の特徴であることを一言添えてあげると良いかもしれません。
ちなみにこのパースは、最初から下のようなギフトラッピングが施された状態で送られてきます。箱は、財布のサイズに合わせた蓋身の合わせ箱で、しっかりした厚みがあり、高級感のあるものです。
■ コントラストの美しいヌメ革の内装
財布を開くと、内側は明るいトーンの総ヌメ革となっています。布などは一切用いられず、全てが革で製作されている為、見た目にも非常に質感が高くなっています。長財布に比べて、2つ折財布はカジュアルな使い方がされる事も多いと思いますが、このインペリアルパースは、長財布と同等の高級感を持っています。
左下隅にはココマイスターの文字と馬のマーク。印刷ではなく刻印となっており、こちらも全体の雰囲気造りに一役買っています。
■ 美しく磨かれたコバ処理と確かな縫製
ココマイスター製品はどれを取っても素晴らしい品質を保っていますが、このインペリアルパースにおいてもそれは同じです。
皮革は長い歴史を持つ欧州から直輸入し、加工・縫製の仕上げは信頼できる日本の職人が行うというコンセプトが間違っていない事は、その製品を手に取ると確かに実感できます。
■ コンパクトでありながら余裕あるサイズ感
次に、実際の使用感を見てみます。まずは肝心のお札入れです。
お札入れ部分は、2重になっていて、お札とレシート類を分けて収納が可能になっています。海外旅行の際には、紙幣を分別するのにも便利ですね。また、お札入れ部分に隠しポケット(?)があって、表側のポケットと合わせて計6枚のカードが収納可能です。
小銭入れも充分なサイズです。マチ付きで大きく開き、財布を傾けて取り出す時も、かぶせ蓋の根本部分に小銭があたって飛び出しにくくなっています。専用小銭入れと同等の使い易さと言って良いでしょう。
ちなみに、お札も、カードも、非常に出し入れがしやすく感じました。そう思って、同じシリーズのブライドル・インペリアルウォレット(長財布)と比べてみると、それもその筈、長財布よりも広げた時の長さに余裕があるのです。
これは、カード部分についても言えます。長財布の方は、横向きに二列に並べた造りとなっていることもあり、最初はかなりキツ目になっています。結果として、インペリアルパースでは、ほんの数ミリ、カードポケットの横幅が広いのです。わずか数ミリの差ですが、カードの出し入れ時のスムーズさは、かなり異なります。
こうなってくると、パースを取るのか、ウォレット(長財布)を取るのか、悩んでしまいそうです。もちろん全体的な収納力では、長財布に軍配があがりますが、同程度の高級感を保ちながら、この使い勝手は非常に魅力です。
■ カラーバリエーションは7色
カラーは、ブラック、モスグリーン、ロイヤルブラウン、ダークネイビー、ロンドンキャメル、スイスレッド、ヘーゼルの7色と、数あるココマイスター製品の中でも、最もバリエーションが豊富な製品の一つです。どちらかというと、上のカラーの内、最初の4つがダークで落ち着いた色合い、最後の3つが明るめの色合いで、使う人やシチュエーションに合わせて選べるのも、良いところでしょう。
価格 | 30,000円 |
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レザー | 表面:英国産ブライドルレザー 内部:欧州産ヌメ革 共に牛革 |
縫製地 | 日本 |