日本のメーカー・ハレルヤが展開するジャパンファクトリーというブランドのL字ファスナー財布をレビューします。
今回のアイテムは、クラウドファンディングで支援を受け完成した「TIDY mini(タイディ ミニ)」のエッセンスが詰め込まれた派生モデルです。
主に内側の構造を継承しているとのこと。発売前からユーザーを納得させた期待のスペックをチェックしていきましょう。
ホワイトワックス 二つ折り財布 栃木レザー L字ファスナー MANO
■ 素材
こちらの財布で使用されているのは牛革の「栃木レザー」。栃木の老舗皮革メーカーが手掛けるレザーのことで、ベジタブルタンニンなめし製法で作られています。
20以上の工程で丁寧に時間をかけて仕立てられたこの革は、丈夫かつ柔軟性に富んでいるのが特徴です。
さらに、タンニン鞣しされた革の上からホワイトワックスがコーティングされています。この表面加工よって撥水性がプラスされ、シミができにくくより使いやすい革へと昇華しているのです。
新品の状態では白く膜が張ったようでベースの色が分からないほどですが、使用していくうちにワックスが革へ染み込み、徐々に色味が変化していきます。
この経過を見届けていくのも楽しみのひとつになるでしょう。白い部分とベースの色が覗いてくる絶妙な色の変化の具合は、個性的な姿を見せてくれます。
■ サイズ
元となるモデル「TIDY mini」のコンセプトは「整理整頓」×「コンパクト」×「スピーディ」。
片手の平に収まりながらも持ちごたえがあり、上着やズボンのポケットにすっぽりと入って手ぶらで持ち歩くことができます。
また、バッグに入れても中で迷子になることなく、使いたいときにさっと取り出せて見つけやすいちょうど良いサイズ感です。
■ マチ
L字ファスナーをぐるりと開ければ、マチの大きさいっぱいに開き、中身がしっかりと見渡せます。
マチの一番広い長さを測ると8cmほどで、他のブランドのL字財布と比べるとさほど大きくはありませんが、それでも十分な長さです。
■ コインケース
コインケースは財布の真ん中を分断するように縫い付けられています。しかし、底まで全てがコインスペースになっているのではありません。およそ3分の1ほどの位置にステッチが施され、かさ増しするような作りになっています。
(ブランド押印の下にあるステッチがこの部分にあたります。)
底上げしているぶん、コインが取り出しやすく視認性も良いです。ただし、あまり容量はないため入れられる限界はあります。
■ カードスロット
カードスロットは左右背面に3ヶ所ずつの計6ヶ所。横幅が約10.5cmもあるのでひとつのスペースに重ね入れできます。
ひとつのスペースにどれだけ入れられるか試してみたところ、窮屈にならない程度で6枚ほど入りました。カードの収納力はかなり高いと言えます。
一番奥のカードスロット(背中に一番近い部分、ハレルヤでは「フリーポケット」と名付けられています。)は手前の2ヶ所より深く作られており、カードを入れると隠れてしまうほど奥行きがあります。普段使用する機会の少ない身分証関連のものを忍ばせておくのに適しているでしょう。
「ホワイトワックス L字ファスナー ミニ財布」には、背面にもカードスロットがあります。タッチ決済カードを入れておけば、カードを取り出す手間なく交通機関の入退場やコンビニの支払いがスマートに行えます。
■ 札スペース、ベロ
この財布が、他のブランドのL字財布と比較して大きな差別化となっているのが片面に取り付けられたベロです。
カードスロットの手前に重ねて取り付けられており、間仕切りの役目を果たしてくれます。このベロは側面の一面のみの縫い付けで、宙に浮いた状態です。
この部分があることで、フリースペースが3ヶ所に増え、使い方の幅が広がります。
例えばお札を1万円、5千円、千円と金額ごとに分けて収納したり、札を2ヶ所に収め、残りの1か所に領収書やメモを挟んだりと、限られたスペースの中でも確実に仕分けができます。
種別が分かりやすいので会計時もスムーズです。ベロが一枚あるだけで使いやすさが段違いに変わります。
■ ファスナー
ファスナーはYKK。何号か記載はありませんが、エレメントの幅が6ミリ程度あるので5号でしょう。財布に対して大きめで存在感のあるサイズで、開閉している感覚がしっかり残ります。
【総評】
コンパクト財布とは言え、日本製となると安くても2万円以上しますし、3万円以上するものもザラにあります。
それに対してハレルヤのこの財布はワックス加工されていながら1万円台ということで、かなり割安と言えると思います。
経年変化が楽しめるホワイトワックスのL字ファスナー財布、アリだと思います。
【価格】14,444円(税込み)