革らしいシボ模様と卵白で磨かれた艶で人気の皮革「マットーネ」シリーズの2017年新作です。「マックスラージ」の名前通り、通常バージョンの「マットーネ・ラージウォレット」を一回り大きくしたサイズなのですが、サイズだけでなく機能性も大きくアップ。
従来のラージウォレットの唯一の欠点とも言えた小銭入れ部分をマチ付きに改善し、更に使いでのありそうなポケットを一つ追加。従来も万人向けウォレットとしてお薦めしていましたが、本バージョンは更にその上を行く、理想的な財布に仕上がっています。
【タイプ】ラウンドファスナータイプ
【外装】マットーネ
【内装】ヌメ革
【価格】35,000円(税込)
評価内容
【スコア】総合:91点
①機能性:95点
ファスナーには革製の大きめの持ち手が付き、中身を詰め込んでいても引っ掛かることなくスムーズな開閉ができます。更に最大の特徴とも言えるのが、小銭入れ部分の横に設けられたマルチポケット。ココマイスターのラウンドファスナータイプとしては初めてみる構造ですが、iphone7やパスポートなども収納できてしまうというスグレモノです。
②質感:90点
従来通りの美しい外装+内装は、華美過ぎず、かといってカジュアル過ぎず、ビジネスからプライベートまでどこにでもマッチする、ほど良いバランスです。卵白によって磨かれた外装は、表面にシボ模様があることで傷なども目立ちにくく、また、年月とともに更に磨かれて美しいエイジングを見せてくれそうです。
③コンパクト性:75点
絶対的なサイズで言うと勿論小さくはなく、カタログ値では厚み28mmとなっていますが、実際に計測してみると、中身が空の状態でも30mm強はあります。当然スーツポケットなどには厳しいのですが、革がしっかりしているのでまとまり感があり、見た目は意外とコンパクトな仕上がりです。(写真は左がマットーネラージウォレット、右がマックスラージ)
④収納力:95点
「マックスラージ」の名前に恥じないだけの「実用的」な収納力があるか、少々テストしてみました。下の写真は「お札30枚+小銭25枚+カード12枚(カードポケットに8枚+マルチポケットに4枚)、レシートに見立てたA4用紙を折りたたんだもの2枚、そして更にパスポートを詰め込んだ状態です。
こうなるとまるでポーチみたいで、ちょっと欲張り過ぎかもしれませんが、きちんと収まりました。流石にパンパンにはなったものの、ファスナーも片手でスムーズに閉めることができたのは素晴らしいと思います。
ちなみに、下の写真は、同じ内容を入れてファスナーを「閉じない」状態で撮影したものです。つまりもしファスナー無しの財布に同じだけ詰め込むと、こんなに口が開いてしまうわけで、詰め込み派の人にはファスナーが必須だなと改めて思いました。
尚、カードポケットの外側には、大型ポケットが隠れています(左右に1つずつ)。ここは出し入れはしにくいのですが、1万円の新札もきちんと収まりますし、中身が飛び出しにくいので、保険証などの重要なものを入れておくのにも良いと思います。
⑤小銭入れの使いやすさ:95点
小銭入れの使い勝手も、マチがついて大きく広がり、文句ありません。奥の方に入った硬貨も、財布を傾けてマチのある方に寄せれば、難なく選別することが可能です。普段の買い物に小銭を多く使う方ですと、このマチの存在はかなり大きいと言えるでしょう。
⑥お札入れの使いやすさ:90点
左右2箇所のお札入れ部分についている大きなマチは、よく見ると、外側が大きめのマチ、内側が小さめのマチになっています。この内側のマチの横幅は1000円札なら収まりますが、1万円は入りません。したがって、万券は外側が定位置となります。使い勝手としては普通といったところでしょうか。
⑦カード入れの使いやすさ:85点
カードポケットは8枚。マットーネラージウォレットと同数ですが、こちらにはマルチポケットが1つ余分についていますので、普段よく出し入れするカードはそちらに放り込んでおけば、ポケットからの抜き差しの手間が省けてよさそうです。
⑧管理人のお気に入り度:95点
現在管理人は、ココマイスターの「シェルコードバンスタンフォード」という財布を愛用しているのですが、マックスラージの収納力や小銭入れの使いやすさは秀逸で、レビューを書いていると、こちらに乗り換えようかとさえ思えてきます。
【総評】
ココマイスターのラウンドファスナータイプは、これまでシリーズによって使用する皮革が変わっても、中身の構造は同じものが多かったのですが、そこに新風を吹き込んだような気がします。しかもそれが、これまでの欠点を補う形で実現しているのは、ユーザーとしては嬉しい限りです。
カード払いが中心のスマートなビジネスウォレットとは対照的な、マルチパーパスウォレットとしてかなりの完成度だと思います。
【価格】35,000円(税込)