外装の「マットーネレザー」は、適度なシボ模様、しっかりとした張り、手に馴染む革の柔らかさ、卵白で磨かれた艶、落ち着いた風合いを併せ持つ、バランスの良い革です。
また内装には明るいトーンのヌメ革を採用。コストを抑えつつも、全体として一定の高級感があり、あらゆるシチュエーションに対応できる万人向けウォレットと言えるでしょう。数あるココマイスター製品の中でも、売れ筋上位の一本です。
【タイプ】ラウンドファスナータイプ
【外装】マットーネ
【内装】ヌメ革
【価格】29,500円(税込)
【スコア】総合:86点
ココマイスターの人気を牽引したとも言える財布だけに、全体的にソツの無いオーソドックスな仕上がりです。最大の特徴となるラウンドファスナー部分は、美しいゴールドで、大きな革製の持ち手(タグ)が付き、開閉もスムーズです。
ただし下でも触れますが、小銭入れの使い勝手は今一つで、どちらかと言えばあまり小銭を多くは持ち歩かない(もしくは小銭での支払いはしない)、カード中心の使い方がオススメです。
卵白によって磨かれることで、外装には新品時から艶があります。テカテカしたような艶ではなく、光が当たると少し表面に反射して広がるような、控えめの艶感が絶妙です。
また内外装ともに見えない部分もしっかりとまっすぐな縫製は、手抜きのなさを伺わせます。
長財布として最薄の部類ではありませんが、公式サイトによると厚み2.5cmで、手に持つと丁度良いサイズ感です。ただ、実測してみると、計測するポイントによっては3cmに近くなりますので、更に中身を入れて多少膨らむことも考えると、スーツポケットで常時携帯するには向かないでしょう。
今回は下の写真の、お札20枚、小銭25枚、カード8枚を入れてみました。カードは人によってはもっとたくさん携帯されているかもしれませんが、一般的にはこれだけ入れられれば十分かなと思います。
多少多目に詰め込んでも、角に大きめのアールを持ったファスナーはひっかかる事もなく、スムーズに閉まってくれるため、かなりの収納力を誇ります。
全てを収納した状態で、真横から見てみたところ。やはりファスナー型(ラウンドファスナータイプ)は、中身をいれてもきっちりと閉めることが出来るため、コンパクトに纏まりますね。しかも革がしっかりしているので、この写真をご覧になれば分かる通り、妙な膨らみなどもなく、スッキリしたフォルムを保っています。
別アングルからもう1枚。余裕で収納している感じです。
今回小銭入れテストに入れてみたのは、500円x2枚、50円x3枚と、100円・10円・5円・1円を各5枚の計25枚、1730円分です。
この財布の唯一の残念ポイントは、小銭入れにマチが無いことでしょう。ファスナーの開口部が狭いため、奥に入ったコインを選別して取り出すのはかなり困難を伴います。
小銭入れ部分専用のファスナーを閉じるとすっきり。ここは非常に良い感じです。
こちら(下の写真)は、同じマットーネシリーズから2017年に出た「マットーネ・マックス・ラージ」。ご覧のように、小銭入れ部分にマチがつきました。スーパーやコンビニでの買い物にも多用するなら、こちらの方をお薦めしておきたいと思います。
お札入れ部分には大きなマチがあり、お札の長尺方向にも余裕がありますので、出し入れもスムーズだと思います。
またレシートなどを入れておける大型ポケットにもお札を余裕をもって収納できるため、新札などを仕分けて入れておくのに便利です。(大型ポケットは左右に1つずつ、計2つあります)
カード入れは8枚。特別に多くはありませんが、大型ポケットを併用すれば、十分な収納力を誇ります。カードポケットへの出し入れは、最初は少しきつめかもしれません。可もなく不可もなくといったところです。
上品な雰囲気ながらも、鞄への出し入れなどである程度ラフに扱っても傷などがつきにくく、あらゆるシチュエーションで気兼ねなく、マルチに使える財布だと思います。普段使いするなら、このマットーネシリーズのどれか一本か、または、同じタンナーの革を使用した艶なしタイプのマルティーニシリーズはお薦めです。
なんといってもこの品質で税込3万円を切る価格、そして誰にでもマッチするデザインはギフト用途にぴったりと言えるでしょう。
尚、マットーネラージウォレットを始め、ココマイスターのウォレットは基本的に下のようなラッピングボックスで送られてきますので、そのままプレゼントに利用できます。
ココマイスターのラインアップの中では、今では安い部類とはいえ、3万円出すならきちんとした財布を選びたいもの。その点、このマットーネラージウォレットは、誰にとっても外れがなく、満足のいく財布だと思います。
またこれは、プレゼントとして考えた時に、送る相手の嗜好に関わらず、誰にでも喜んでもらえることにもつながります。布などは一切用いず、内外装ともに高級感漂う革をまとった長財布は、その価値が送られた人にも伝わるでしょう。
【価格】29,500円(税込)
マットーネは「これぞ革!」という趣で、ベーシックな革財布を楽しむことができます。
一方で華やかさが足りないと感じることも。
そういう方にはマットーネを編み込んだマットーネオーバーザウォレットがおすすめです。
かなりの手間をかけて丁寧に編み込むことで、ここまで高級感が溢れるのかと驚かされます。
ボッテガヴェネタにもこういったイントレチャートの財布がありますが、そちらは8万円以上します。
一方でオーバーザウォレットは40,000円ですから、日本製高品質の財布を適正価格で販売してくれている印象です。
財布にもうちょっと高級感やアクセントを出したいという方におすすめします。
【価格】40,000円(税込)