アニアリは全体的にバランスの取れたブランドです。カラーラインナップの豊富さが特徴的です。もうちょっと財布の種類が豊富でデザインのバリエーションも豊富だと尚良いブランドになると思います。
今回は幅広い世代から支持を受けているアニアリについて詳しく解説し、財布のレビューもしてみたいと思います。
アニアリの解説
アニアリは2008年に設立された日本の革製品ブランドです。ブランド名のアニアリは、An ideal and reality(理想と現実)から取られたもので、「しなやかで、軽く、色彩豊かな革を開発」し、「細かいディテールまでこだわったオリジナルの金具を使用」することを信条としています。
実際にその製品を見てみると、こだわりと差別化(理想)、選択肢の豊富さと手頃な価格(現実)のバランスが、そのコンセプトに沿ったものになっていると感じられます。
例えばそのこだわりは、アニアリ専用に造られた革、一点一点日本の職人の手によって製品にしていく工程、持ちやすさやデザインを追求した美しい金具類、アニアリ独自の工夫が施されたギミックなどに表れています。
一方そのラインナップには、ブリーフケース、トートバッグ、ショルダーバッグ、ボストンバッグなどから、ウォレットやコインケースなどの小物まで、様々な素材・デザインのものが揃います。
特にカラーバリエーションは豊富で、同じラウンド長財布を取っても、ブルー・ブラック・ダークブラウンなどのオーソドックスカラーから、明るくファンシーなイエロー・レッドブラウン・マスタード、男女兼用で使えそうなマロン・キャメルなど、他社にはないほどの展開です。
購入する人の選択肢を最大限に提供し、且つ、価格は手頃に抑えるというのは、簡単なことではないと思います。アニアリは、メーカーの理屈で理想だけを追求するのではなく、実際に購入して使う人を想像しながら造られているブランドと言えそうです。
アニアリの財布徹底レビュー
アニアリの数多くのラインナップの中で、今回ご紹介するのはラウンドファスナータイプの長財布「ラウンドL / No.18-20003」です。長財布としてはごくオーソドックスなタイプですが、そこにアニアリなりの工夫がどのように詰まっているのかを中心に見てみたいと思います。
このウォレットの特徴としては、次の3点が挙げられると思います。
- アニアリオリジナルの「ニューアイディアルレザー」
- 美しいシルバーの金具
- 20枚収納可能な大容量カードポケットと着脱可能ホルダー
それぞれについて詳しく見てみましょう。
1.キップレザーを用いた「ニューアイディアルレザー」
「キップレザー」というのは、生後半年から1年程度の仔牛の牛革です。中でも傷の少ないものを選別した上、植物タンニンによる鞣(なめ)しを行い、特殊なワックスを染み込ませて完成させたのが、アニアリオリジナルのニューアイディアルレザーです。
張りがあって、つや消しのマーブル模様のような表情を見せる革は、アニアリの中でも最高ランクの1つに位置づけられるようですが、これに関しては、個人的には価格相応の質感といった印象です。
2.美しいシルバーの金具
シルバーのファスナーは華やかでスマートな印象を与えるのに一役買っています。
また取っ手の金具部分は幅広に作られており持ちやすく、開閉もスムーズです。更にデザインも凝ったものとなっています。
こちらは、小銭入れ部分のファスナー。やはりデザイン・使い勝手両方へのこだわりがみられます。
3.20枚収納可能な大容量カードポケットと着脱可能ホルダー
そしてこのウォレット最大の特徴と言えるのが、豊富な収納力とカードポケットのギミックでしょう。カードポケットは全て横向きに20枚分。カードの収納枚数としては最大級と言って良いと思います。
更に中仕切りになっているカードケース部分は着脱が可能です。ただ、着脱して使うシーンというのが微妙に無さそうな気もします。
公式サイトには、取り外して単体のカードケースとして使用可能というような記載がありましたが、果たしてそのような使い方をするでしょうか?よく使うカードを抜き差しするときに、取り外して行えばやりやすいというのはありそうですが、抜いた後、本体を一度どこかに置かなければなりません。
これら3つの特徴以外も、ざっと見ておくと、お札入れ部分は中仕切りを挟んで3箇所に分かれますので、海外出張の際の外国通貨、新札、レシートなどの仕分けに重宝しそうです。
大型ポケットは左右に2つ。カードポケットの奥側に付いています。小銭入れは中が明るい布張りで良いのですが、マチのつかないタイプですのであまり大きく左右に広げることは出来ません。
【総評】
アニアリは高品質で豊富なカラーバリエーションが評価できますし、価格も2~3万円台を中心なのでお手頃です。評価も高くなりました。
日本の革ブランドの隙間を上手く埋めてくれるブランドとして選択肢の一つになると思います。
設立年 | 1997年 |
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主な価格帯 | 20,000円~40,000円 |
年齢層 | 30代が多い |
製造地 | 日本 |
品質 | 高い |