ブライドルレザーとコードバンを5つの視点から徹底比較

メニュー

ブライドルレザーとコードバンを徹底比較

 

まだ財布への関心も薄く、皮と革の区別もつかなかった頃、革財布の種類といえば、合成皮革なのか本革なのか、牛革なのかそれ以外(ワニ革など?)なのか、といったものだったように思います。

 

そこから本格的な革財布に触れるようになると、ブライドルレザーやコードバンという単語(革の種類)をあちこちで目にするようになります。特にブライドルレザーを初めて見た時には、白く吹き出る粉に違和感を覚えながらも次第にその魅力に取り憑かれていく、といった方も多いのではないでしょうか。

 

本稿では、革財布の代表的素材とも言えるこの2種類について、その奥深さを掘り下げて見てみたいと思います。

■ブライドルレザーの特徴

ブライドルレザーの最大の特徴は、表面に浮き出た「ブルーム」と呼ばれる白い粉状の紋様です。この粉の正体は、革の製造過程で、柔軟性と強度を持たせるために染み込ませたロウが浮き出てきたものです。

 

 

メーカーや個体によってブルームの状態は変わります。ここに掲載したブライドルレザーの場合も、入手時期の違いやシリーズの違いで濃淡の差がかなりあります。

 

 

 

▼こちらは、外装にブライドルレザー、内装に欧州産ヌメ革を使用した財布です。

 

 

左手前のブライドルグランドウォレットは、ココマイスターの中でも売れ筋No.1のラウンドファスナータイプです。入手から時間が経っていることもありますが、この個体は当初からブルームは薄い一方、つやの状態がより鮮明になっています。

 

このように個体差があるブルームですが、いずれも使用するうちに表面に馴染み、次第に艶へと変化していきます。

■英国で馬具革として使用された耐久性

ブライドルレザーの目に見える特徴がブルームなら、目に見えない特徴は、その耐久性にあると言えるでしょう。「ブライドル(BRIDLE)」というのは、手綱など、特に馬の頭頂部周りにつないでの馬を操縦するための馬具を意味する言葉です。

 

かつて馬具の破損で事故が頻発した英国において、より堅牢なものが求められるようになり、生まれたのがブライドルレザーと言われています。

 

▼サイドからもコバの厚みと丈夫さが伺えます:ブライドルインペリアルウォレット

 

 

馬の操縦でかかる力や風雨にさらされても10年はもつ耐久性。繊細な意思を伝え、馬に傷をつけないしなやかさ。その両方を実現するために、化学薬品などを用いず植物タンニンで鞣した牛革に、ロウ(ワックス)を内部まで染み込ませ、革の繊維間の強度を何倍にも高めたブライドルレザーが生まれました。

 

■コードバンの特徴

さて次にコードバンの方を見てみましょう。コードバンの特徴と言えば、なんといっても艶の美しさ、キメの細かさにあります。

 

表面に「シボ模様」を持つ革とは対極で、コードバンは磨き込めば顔が映り込むほどスムーズです。

 

 

ブライドルレザーなどでも、表面のロウが馴染めばピカピカになりますが、コードバンの場合はそもそもの革の性質としてキメが細かいのです。

 

但し、これもブライドルレザーと同様、シリーズによってかなり差があります。

 

▼例えばこちらは2つのコードバンを重ねてみたところ。

 

 

上がコードバン・ラスティング(日本の水染めコードバンを使用)、下がシェルコードバン・アーチデューク(米シカゴ・ホーウィン社製コードバン)。写真では少々わかりにくいかもしれませんが、前者はまるで鏡面のような輝きを放つ一方で、後者はいぶし銀のような輝きです。

 

 

これはタンナーの志向を反映した違いでもあります。コードバン・ラスティングの方は、本来のキメ細かさを活かした上で、更に輝きをもたらす為に、時間をかけて水性染料で染め上げています。

 

▼一方のシェルコードバン・アーチデュークは、あくまで自然な風合いをそのまま活かすことを是とする考え方で、ある意味コードバン本来の輝きとも言えるのだと思います。

 

■革のダイヤモンドと呼ばれる由縁

コードバン(CORDOVAN)の名称は、スペインのコルドバ地方に由来すると言われています。19世紀から20世紀初頭にかけては、主にカミソリの歯を研ぐための革として用いられ、現代においては最高級の靴の表革や、高級腕時計のストラップ、そしてもちろん最高級の革財布の素材などに用いられます。

 

 

このコードバンには、「革の宝石」「革のダイヤモンド」と言う別称があります。これは、シワ・シボなどが無いフラットで美しい表面(non-creasing)を持つ為でもありますが、馬の臀部からわずかな量しか採れない貴重な部位を原料とすること、厚い皮に覆われた2ミリほどの単一繊維層を内側から削り取るように採取されること、などがその由縁です。

 

 

また二層構造になっている通常の革では、長年の使用で「浮き」と言われる剥離が起こる場合がありますが、単一繊維層のコードバンではこれがありません。

■選び方

さて、ブライドルレザー、コードバンの2種類だけでも、製品ラインアップとしてはかなりの数にのぼります。プレゼントにしても、自分用としても、どれを選べば良いのか大いに迷うところです。

 

本レビューの締めくくりとして、この2種類の革を用いた財布を多くラインアップするココマイスターの中から、次の2本をお勧めしておきたいと思います。

 

●ブライドルグランドウォレット:32,800円(税込)

 

 

ココマイスターの中でも1、2を争う売れ筋の一本です。比較的求めやすい価格設定、中身をしっかりと守るラウンドファスナー、明るい高級ヌメ革の内装、マチ付きで使いやすい小銭入れ、男女両用全7色のカラーバリエーションと、死角がありません。

 

公式ページを見てみる

 

●マイスターコードバン・ハイフライヤー:67,000円(税込)

 

 

外装は美しい輝きを放つ水染めコードバン、内装はしっとりとした高級オイルドレザー。フォーマルからビジネスまで、持っておいて間違いのない一本と言えるでしょう。

 

公式ページを見てみる

 

■ 関連記事

 

ブライドルレザーの長財布を7つ厳選

コードバンの長財布を6つ厳選