【長財布マニア】国産革財布

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土屋鞄の解説と長財布徹底レビュー

今回は日本を代表する革ブランドの一つである土屋鞄製造所について詳しく解説し、財布のレビューもしてみたいと思います。

土屋鞄の解説

1965年にランドセルメーカーとして創業した土屋鞄製造所。当初たった2人で始まった「子どもたちの6年間をしっかりと支える鞄」造りは、時を経て業容を拡大し、今では大人向けの鞄や財布など、多くの人の相棒となる製品を生み出しています。

 

 

「皮」を鞣すことによって「革」を造り出す人間の知恵は、古来多くの「丈夫な」道具とし使われてきました。それは人が身に付ける服に始まり、過酷な競技で人の身体を守る防具として、そしてまた英国などでは圧倒的な堅牢さとしなやかさが求められる馬具として。常に活発に動きまわる子どもたちの傍らにあるランドセルは、これらの中でも、革にとって最も過酷な条件と言えるかもしれません。

 

土屋鞄の生む革製品が、そのような環境下でも耐久性を持ち、子供やその親に満足を与えてきたことは、創業50年という実績が物語っています。そしてこのような長い歴史を持つ革製品を手にするということは、その系譜を含めた価値を手にするような気がします。

 

 

土屋鞄では熟練の職人さんだけでなく、若い職人さんも多くモノ造りに関わっておられるとのこと。ユーザーに愛される商品は、それを生み出す作り手側も惹きつける商品ということでしょう。

本店に行ってきた

 

知人へのプレゼントを選びに、西新井(東京都足立区)の本店の方へ行ってみました。場所は比較的閑静な住宅街の中にあります。往来の多い東京屈指の幹線道路、環状七号線から少し入っただけなのですが、本社前は並木道となっており、すぐ横には公園もあるなかなかの立地です。

 

本店の店舗入り口前はレンガ造りで、車いす用のスロープも整備されています。趣のある木枠の幅広い入り口で、正面上部には土屋鞄のシンボルである「L」マークが掲げられています。

 

 

ちなみにこの「L」マーク、あとで店員さんに伺って知ったのですが「L(エル)」ではないそうです。よく間違えられるとのことですが、よくみると縦の棒が太く、横線は細くなっており、「革包丁で革を切っている様子」を表しているのです。

 

店舗に入ると、広々としたウッドフロアーの右側が大人用革バッグ・財布などの展示スペース、仕切りを挟んで左側3分の1ほどが子供用ランドセルコーナーとなっており、奥の見学可能なランドセル工場へとつながっています。

 

 

広いランドセル工場に入ると、入り口付近が見学ブースの設えとなっており、中で多くの若い職人さんが縫製や組み立て作業をしている様子を間近に見学することができます。写真撮影も問題ないとのことでしたので、夏休みに子供連れできても面白そうですね。

 

 

さて、今回はA4ファイルなどが入れられる鞄を探しに来たのですが、ちょうど良い大きさのものがありました。「トーンオイルヌメミディアムトート」(60,000円)。外装はオイルを含んだヌメ革で、内装はピッグスウェードという素材を使用しています。

 

 

この日、店内には品の良さそうな店員さんが3名ほど。店内を自由に見て回って、声をかければ丁寧に接客してくれるという、基本的なことですが、気持ちの良い買い物ができました。

 

革製品は、同じ商品でも一つ一つ表情が異なります。鞄を眺めていると、店員さんが奥からもうひとつ別の在庫を出してきてくれました。写真ではわかりにくいかもしれませんが、並べてみるとシボの状態や、色合いなどかなり印象が異なります。熟考した結果、少し深みのある色合いの方を選び、配送手続きを済ませて店を後にしました。

 

 

最近はネットで購入を済ませてしまうことも多くなりましたが、たまにはじっくりと店舗いで選ぶのもやはり良いものですね。

 

店舗情報を見てみる

コードバン長財布・魂のレビュー

土屋鞄製の長財布にも、ボックスカーフやブライドルレザーなど、色々な素材のものが出ています。その中で、今回はランドセル用の高級素材としても有名で、土屋鞄の各種長財布ラインアップの中でも筆頭にリストされているコードバン長財布を選びました。

 

 

「コードバン」は農耕馬のお尻から僅かに採取される希少皮革で、その美しい輝き、滑らかさ、採取方法などから「革のダイアモンド」とも称されます。馬1頭から採れる量は、ランドセルの蓋部分に換算すると、たったの2枚分なのだそうです。そう聞くと如何に貴重な革であるかがわかると同時に、ランドセルだと1つ10万円近くもの価格になるのも納得です。

 

 

この長財布にしてもそれなりの値段がするわけですが、もちろん希少性だけではなく、美しい輝きに加えて、肌に触れたときのしなやかさ、通常の牛革の3倍もあるとされる強度など、価格に見合うだけの価値を持っている革と言えるでしょう。

 

■重量級コードバン

それでは、土屋鞄製のコードバン長財布について、その質感や使い勝手を順に見ていきたいと思います。まずは外装のコードバンですが、非常にキメが細かく、オイルなどを塗っていなくてもコードバンならではの美しい輝きを見せてくれます。

 

 

縫製の状態も美しく、文句のつけようがありません。

 

 

財布全体を見渡してみると、土屋鞄のコードバン長財布は、他社の同じような仕様のコードバン財布と較べて、かなりゴロっとしたボリューム感があるように感じます。

 

 

これは良く言えば道具としての重厚感、逆に言うと厚みや重たさを感じます。実際に、例えばコバ部分を見てみると、ココマイスターやGANZO製の倍くらいの厚みがあります。また重量的にも10%以上は重い仕上がりになっています。

 

 

本体重量は公式サイトによると180gとなっていますので、長財布として特別に重いわけではないのですが、コバの分厚さや、後述するシンプルな内装も手伝って、「男の道具」といった雰囲気が漂っています。

 

またこれはこちらで購入した個体の問題なのかと思いますが、上蓋が若干曲がっていました。

 

 

蓋を自然に閉じた時に、本体の長手のラインと、蓋の長手のラインが平行にならずに端と端で5mm程度ずれています。気にならないと言えば気にならないのですが、気にしだすと気になる。。安くない財布でしたので、少しだけ残念でした。

■素朴な内装

次に内装ですが、ブラウンカラーのソフトヌメ革(牛革)製となっています。ちなみに、外装のコードバンは黒とブラウンの2色がありますが、内装はどちらも同じブラウンカラーです。

 

 

極力正確な色あいで写真を掲載しておきますが、ロゴの刻印も目立たず、シボも一切ない事もあって、個人的にはせっかくの革を、少し安い素材に見せてしまっているように感じました。ここも良く言うならば、これ以上ないほどシンプルで素朴な内装という感じです。

 

(下の写真は左上がGANZO、右上がココマイスター、中央が土屋鞄)

 

■使いやすい万能大型ポケットとカードポケット

機能面でこの財布の特徴とも言えるのが、4つもついている大型ポケットです。領収書などをついつい貯めこんだり、予備の紙幣を仕分けたりするのには便利に使えそうです。

 

 

また、10個のカードポケットはどれも出し入れがズムーズで気持ちよく使えます。これは「ソフトヌメ革」という素材の滑りが良いという点もプラスに働いているようです。

 

■肝心の財布としての機能は

最後に肝心の財布としての使い勝手ですが、まず札入れ部分についてはマチの大きさも適度で、出し入れもしやすくなっています。領収書類は上の大型ポケットに別収納できますので、札入れ部分はお札だけを綺麗に収納可能です。

 

 

小銭入れ部分については、ファスナーに革製の持ち手がついているのは良いのですが、ファスナー取付部分が若干大きめに末端処理されているため、開口部が狭くなっています。マチもついていませんので、小銭が奥底に挟まるとかなり取り出しづらく感じるのが難点と言えるかもしれません。

 

 

「コードバン」の長財布は各社からほぼ同じようなデザインで出ていますが、細かく見ると結構使い勝手が異なります。大まかな印象で言うと、例えば、質実剛健の土屋鞄、スリム&コンパクトのGANZO、オイルレザーの内装で使いやすさのココマイスターといった感じでしょうか。

 

 

是非皆さん、色々と比較検討して、好みの一本を見つけられればと思います。

 

公式ストアを見てみる

 

価格 46,000円
レザー

表面:国産コードバン
内部:欧州産ソフトヌメ革

縫製地 日本

 

■ コードバンの関連記事

 

各社のコードバン長財布をレビューしていますので、合わせてご覧下さい。

 

ココマイスターのコードバン長財布

GANZOのコードバン長財布

万双のコードバン長財布